グラスの焼き付けプリントとは

グラスの焼き付けプリントとは

先日、お得意様から「うちのお客さんで、以前どこかでプリントしたグラスを、食洗器で洗浄したらプリントが剥がれたそうなのですが、そういうことはあるのでしょうか」との相談を受けました。
弊社では、ほぼ全てに近い割合で、食洗器でも剥がれない焼き付けのプリントをしているので、お得意様も意外な出来事に驚いていたご様子でした。
確かに、プリントの手法によっては食洗器を使うとプリントが剥がれてしまいます。
最近では、インクジェットプリンターでの簡易的プリントもあるようで、ほとんどの場合、簡単に剥がれてしまうようです。
また、有機インクという、いわゆる樹脂(エポキシ系)顔料でのプリントも焼き付けではないので、ガラス製品へのプリントは密着が弱いです。

「焼き付け」というと、工業系の知識のある方は、車の焼き付け塗装(高温で乾燥させる)を思い浮かべるかもしれませんね。
ガラス製品のグラスへの焼き付けプリントちょっと意味合いが違い、ガラスカラー(焼き付け用インク)というのは、大まかに①無機の色成分(セラミックの類)と②ガラス、それからペースト状にするための③基材(オイルやWAX)等で出来ています。
そのインクで印刷したあと、600℃近い高温の炉に通します。
高温により③は蒸発して無くなってしまい、①と②だけが残り、②のガラス成分が溶けて、高温で柔らかくなったグラスに混ざり込むように、張り付きます。
この溶けてくっついた状態にするのが、グラスへの焼き付けプリントです。
この状態であれば、食洗器でも剥がれる心配がないことが想像して頂けるでしょうか。
また機会を見て、多方面から解説していきたいと思います。


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